チリ鉱山事故

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2010年8月チリの鉱山で落盤事故。作業員33人が地下700mの避難所に閉じ込められた。10月14日に全員救出完了。[関連情報]

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事故概要

2010年8月5日、地下約400メートル付近で落盤事故が発生し、作業員らは地下約700メートルの避難所に退避。救助隊が同22日、避難所付近まで掘り下げた掘削ドリルに、作業員らがメモ2通を取り付けたことで生存が判明。

閉じ込められていた作業員33人

8月26日、チリ北部のサンホセ(San Jose)鉱山で起きた落盤事故で地下700メートルに閉じ込められた作業員33人の元気な様子が映ったビデオ、地上に届いた。45分間のビデオのうち公開された部分には、温度も湿度も高い地下の避難所で21日間が経過したにもかかわらず元気な作業員たちの姿が映っていた(AFPBB News)。
【動画】チリ落盤事故、地下700メートルからのビデオレター
[写真]南米チリ北部コピアポ(Copiapo)近郊のサンホセ(San Jose)鉱山で発生した事故で地下に閉じ込められている作業員33人の顔写真(作成日不明)。(c)AFP

食料や水などの供給

直径10センチほどの既存の3つの穴があり、換気用や物資供給に使っている(NHK)。閉じこめられた作業員らには4日間、チョコレートやラズベリー味のミルクセーキなどが届けられ、体が慣れた4日後には固形物に移行する予定。作業員は食料、歯ブラシ、ビールを要望(ニューズウィーク日本版)。水や食べ物は金属製の筒の中に入れられ、ロープで吊り下げて地下に届けられる。作業員らのところに到達するのに1時間、地上に引き上げるのにさらに1時間かかる。

事故発生から69日ぶりに全員救出

2010年10月12日夜(日本時間13日)に救出作業がスタート。13日午後9時55分(日本時間14日午前9時55分)、33人全員の救出が完了。事故発生から69日ぶりに地上への生還を果たした「奇跡の救出劇」は大成功のうちに終わった。

政権浮揚への思惑

3月に就任したピニェラ大統領の支持率は政権発足時の約60%から40%台半ばまで落ち込んでいた。その直後に鉱山落盤事故が発生し、大統領の現場入りは6回目。作業員の家族の一部は「事故を政権浮揚に利用している」と冷ややかな視線を向ける(スポニチアネックス)。
[写真]南米チリ中部バルパライソ(Valparaiso)で行われた選挙集会に登場した国民改進党(RN)のセバスティアン・ピニェラ(Sebastian Pinera)大統領候補(2010年1月14日撮影)。(c)AFP/MARTIN BERNETTI

閉鎖空間が与える影響

閉鎖空間という共通点を持つ宇宙飛行士の場合、JAXAの国際宇宙ステーション宇宙飛行士への精神心理支援について(PDFファイル)によると、ストレスによる精神作業能力や感情、社会性、動機づけ、精神機能の悪化が挙げられる。ソ連では滞在30日を過ぎてお互いに敵意を見せ始め口論になったこともあり、地上との交信スイッチを切ってしまったこともあるという(JAXA「宇宙医学」)。

対策

宇宙航空研究開発機構の井上夏彦主任開発員は、(1)情報提供(2)家族との対話(3)有名人による励まし(4)個人空間の確保(5)規律を持った生活(6)楽しみの発掘を挙げている(読売新聞)。

事故後の状況と課題

生還を果たした作業員33人のうち14人が、事故の後遺症などで、「肉体的にも精神的にも、後遺症を乗り越えられない」と政府に年金支給開始の前倒しを求め(J-CASTニュース)、31人が、同国政府に対し1人当たり54万1000米ドルの損害賠償金を求める民事訴訟を起す事態に(CNN.co.jp)。

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