大阪市・2幼児放置死事件

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2010年7月、大阪市西区のマンションで2児の遺体を発見。23歳の母親を死体遺棄と殺人の容疑で逮捕した。[関連情報]

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事件概要

2010年7月30日、大阪市西区のマンションで幼い男児と女児の2遺体が発見され、同日、行方がわからなくなっていた23歳の母親を、死体遺棄容疑で逮捕。同年8月10日、府警西署捜査本部は、置き去りにしたまま外出し、幼い姉弟を殺害したとして、母親を殺人容疑で再逮捕。8月26日より精神鑑定のために鑑定留置した。
2011年2月4日、精神鑑定の結果、刑事責任能力に問題ないと判断し、大阪地検は23歳容疑者を殺人罪で起訴した。同年12月21日、大阪地検は、処分保留となっていた死体遺棄罪を不起訴処分とした。
2012年3月16日、大阪地裁(西田真基裁判長)は、殺人罪の成立を認め、被告に対して有期刑上限の懲役30年(求刑無期懲役)を言い渡した。

犯行の動機など

事件経過

日 付摘 要
2010年3月30日大阪市こども相談センターの児童虐待ホットラインに匿名の女性からの通報
4月8日大阪市こども相談センターの児童虐待ホットラインに匿名の女性からの通報
5月18日大阪市こども相談センターの児童虐待ホットラインに匿名の女性からの通報
マンション住人から「子どもが激しく泣く声がマンション南側から聞こえる」と110番通報
大阪府警西署員は泣き声を確認しようとしたが、聞こえなかったので引き返す
6月末頃23歳母親が、周囲に「子どもが死んでいる」という趣旨の話をする
7月29日マンション管理人が、法人契約していた風俗店に「異臭がする」と連絡
7月30日午前1時15分頃、風俗店の30歳男性従業員が
「同僚の女性が住む303号室から異臭がする。子どもが亡くなっている」と110番通報
大阪府警西署員が室内で3歳女児と2歳男児とみられる遺体を発見
大阪府警は、死体遺棄容疑で、2幼児の母親の23歳容疑者を逮捕。西署に捜査本部を設置
8月1日大阪府警西署捜査本部は、23歳容疑者を死体遺棄容疑で大阪地検に送検
8月10日置き去りにしたまま外出し、幼い姉弟を殺害したとして、
大阪府警西署捜査本部は、母親の23歳容疑者を殺人容疑で再逮捕
8月25日大阪地裁は、容疑者について、精神鑑定のため大阪地検が請求した鑑定留置を認める決定
(鑑定期間:8月26日〜11月29日)
11月26日大阪地裁は、来年1月31日までの鑑定留置期間延長を認める決定
2011年2月4日大阪地検は、殺人罪で母親の元風俗店従業員、23歳容疑者を起訴

起訴状況

罪 名該当法法定刑量刑例
殺人罪刑法第199条死刑、無期、5年以上の懲役主たる罪が殺人罪の場合

親が子を死に至らしめた事件の場合
量刑例:殺人事件・判例 罪名別判決例 - まさかりの部屋

公判関係

第一審 大阪地裁(西田真基裁判長) 裁判員裁判

日 付摘 要
2012年3月5日初公判(罪状認否、冒頭陳述) 被告は殺意を否認
弁護側は「保護責任者遺棄致死罪が成立することは争わない」と述べる
3月6日第2回公判(証人尋問) 2幼児の父親は「刑務所で同じ苦しみを味わってほしい」などと訴える
3月7日第3回公判(被告人質問) 被告は「2人がいなくなればいいと思ったことはない」と殺意を否認
3月8日第4回公判(証人尋問) 被告の父親や被告の鑑定を行った心理療法士の証人尋問
3月9日第5回公判(被告人質問) 被告は放置し続けた理由を「自分でも疑問に思うが、わからない」
3月12日第6回公判(論告求刑、最終弁論、被告の意見陳述) 検察側は被告に対して無期懲役を求刑リンク切れしています
被告は意見陳述で「私の責任。一生罪を償っていきたい」と述べる
3月12日
〜16日
裁判官・裁判員評議
3月16日第7回公判(判決) 大阪地裁は、殺人罪の成立を認め、懲役30年を言い渡し判決要旨
3月27日24歳被告は、大阪地裁判決を不服として大阪高裁に控訴
毎日新聞|読売新聞|産経新聞|時事通信

控訴審 大阪高裁

判決状況

審 理検察求刑判 決裁判所判決日
第一審求刑無期懲役懲役30年大阪地裁2012年3月16日
控訴審大阪高裁

ネグレクト

児童虐待防止法では、『児童虐待行為』について「身体的虐待」、「性的虐待」、「ネグレクト」、「心理的虐待」の4つの行為類型を規定。

「ネグレクト」の具体的な行為

子どもの健康・安全への配慮を怠っているなど。例えば、(1)家に閉じこめる(子どもの意思に反して学校等に登校させない)、(2)重大な病気になっても病院に連れて行かない、(3)乳幼児を家に残したまま度々外出する、(4)乳幼児を車の中に放置するなど
子どもにとって必要な情緒的欲求に応えていない(愛情遮断など)
食事、衣服、住居などが極端に不適切で、健康状態を損なうほどの無関心・怠慢など。 例えば、(1)適切な食事を与えない、(2)下着など長期間ひどく不潔なままにする、(3)極端に不潔な環境の中で生活をさせるなど
親がパチンコに熱中している間、乳幼児を自動車の中に放置し、熱中症で子どもが死亡したり、誘拐されたり、乳幼児だけを家に残して火災で子どもが焼死したりする事件も、ネグレクトという虐待の結果であることに留意すべきである
子どもを遺棄する
祖父母、きょうだい、保護者の恋人などの同居人が身体的虐待、性的虐待、又は心理的虐待を行っているにもかかわらず、それを放置する

虐待の通報義務

今回の事件では、同じマンションに住む住民が何度も異常を感じて児童センターに通報していたにもかかわらず、死が防げなかった。本来、国民や学校、児童福祉施設、病院等の団体は、児童虐待を早期発見し、通報する義務がある。ただし通報しなかったことによる、罰則はない。
通報義務についての詳細は関連トピック「児童虐待」参照。

最近の虐待事件の特徴

子供を殺す母親の心理

子どもを虐待死させるのは「実の母」である事例が最も多い。
母親の心理に関しての詳細は関連トピック「児童虐待」参照。

ネットでの反応

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