2010年4月、人を死亡させた罪の公訴時効を見直す改正刑事訴訟法が成立。殺人など12の罪の時効が撤廃された。[関連情報]
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公訴時効の完成
| ※公訴時効が完成 | 公訴権消滅 | 免訴 |
|---|---|---|
| ※刑事責任能力が無い|※違法性阻却事由がある ※罪の構成要件を満たさない|※故意犯の場合には、「故意ではない」ことが条件である。 | 犯罪不成立 | 無罪 |
公訴時効期間について
- 公訴時効期間について - まさかりの部屋
2010年4月27日以降の事件の公訴時効期間
| 人を死亡させた場合 | 人を死亡させていない場合 | ||
|---|---|---|---|
| 罪 責 | 期 間 | 期 間 | 罪 責 |
| 死刑に当たる罪 | 時効廃止 | 25年 | 死刑に当たる罪 |
| 無期の懲役、禁錮に当たる罪 | 30年 | 15年 | 無期の懲役、禁錮に当たる罪 |
| 長期20年の懲役、禁錮に当たる罪 | 20年 | 10年 | 長期15年以上の懲役、禁錮に当たる罪 |
| 長期20年未満の懲役、禁錮に当たる罪 | 10年 | 7年 | 長期15年未満の懲役、禁錮に当たる罪 |
| 5年 | 長期10年未満の懲役、禁錮に当たる罪 | ||
| 3年 | 長期5年未満の懲役、禁錮に当たる罪 | ||
| ― | 罰金に当たる罪 | ||
| 1年 | 拘留または科料に当たる罪 | ||
2010年4月26日以前の事件の公訴時効期間
- 改正法(平成22年4月27日法律第26号)の附則には、法施行時、時効未完成の事件に対する改正法適用の規定があるが、違憲の疑いがあるため、改正法施行前(2010年4月26日以前)の公訴時効期間を併記。
| 2005(平成17)年1月1日以降 2010(平成22)年4月26日以前の事件 | 2004(平成16)年12月31日以前の事件 | ||
|---|---|---|---|
| 罪 責 | 期 間 | 期 間 | 罪 責 |
| 死刑に当たる罪 | 25年 | 15年 | 死刑にあたる罪 |
| 無期の懲役、禁錮に当たる罪 | 15年 | 10年 | 無期の懲役、禁錮にあたる罪 |
| 長期15年以上の懲役、禁錮に当たる罪 | 10年 | 7年 | 長期10年以上の懲役、禁錮にあたる罪 |
| 長期15年未満の懲役、禁錮に当たる罪 | 7年 | ||
| 長期10年未満の懲役、禁錮に当たる罪 | 5年 | 5年 | 長期10年未満の懲役、禁錮にあたる罪 |
| 長期5年未満の懲役、禁錮 又は罰金に当たる罪 | 3年 | 3年 | 長期5年未満の懲役、禁錮 又は罰金にあたる罪 |
| 拘留または科料に当たる罪 | 1年 | 1年 | 拘留または科料にあたる罪 |
| 刑法等の一部を改正する法律(平成16年法律第156号) | |||
- 公訴時効(刑事事件の時効) - 渡辺行政書士事務所
- [用語] - 公布 | 施行
公訴時効の目的
公訴時効とは、犯罪後一定期間が経過することにより刑事訴追が許されなくなる制度です。犯罪が終わった時から、死刑にあたる罪については25年、無期懲役や無期禁錮にあたる罪については15年というように、その罪の重さに応じて1年から25年の期間が定められています(刑事訴訟法250条)。
なぜ、このような制度が設けられているかには、様々な考え方がありますが、一定期間起訴されない状況が続いたという事実状態を法的に尊重する趣旨といわれ、また、時の経過により刑罰による応報・威嚇・改善の必要が消失すること、証拠が散逸し、事実の発見が困難になることなどが挙げられます。
公訴時効制度の本質
新たな時効制度と、法の不遡及(ふそきゅう)
- 2010年の改正法で問題となる条文 - まさかりの部屋
第三十九条 何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。
- 遡及効 - Yahoo!百科事典
- [用語] - 刑罰 | 法の不遡及 | 違憲 | 日本国憲法第39条
- 「歓迎」「違憲」…時効廃止に反応さまざま - 産経新聞(2010年4月27日)
- 過去事件へ適用「憲法違反でない」=時効撤廃・延長で千葉法相 - 時事通信(2010年2月26日)
- 下記の項目は、『続きを見る』に詳細な記載あり
- 時効は起算日から進行
- 最高裁で違憲判決が出れば、規定は無効に
改正法案成立過程
- 殺人など最高刑が死刑の犯罪の時効の撤廃
- 人命を奪うその他の犯罪の時効の延長(おおよそ2倍)
- 新制度の施行時に時効が完成していない場合はさかのぼって適用
| 日 付 | 摘 要 | |
|---|---|---|
| 2009年 | 10月28日 | 公訴時効見直し、法制審議会(法相の諮問機関)に諮問へ |
| 2010年 | 1月28日 | 法務省は、公訴時効見直しの骨子案をまとめ、法制審議会専門部会に提示 |
| 2月4日 | 公訴時効見直しで対案=「撤廃」で一致せず−法制審部会 | |
| 2月24日 | 法制審議会は、公訴時効制度見直し案を法相に答申 | |
| 3月12日 | 時効撤廃法案を閣議決定 | |
| 4月13日 | 参院法務委員会で時効撤廃・延長法案を可決 | |
| 4月14日 | 改正法案を参院本会議で可決。同法案を衆院へ送付 | |
| 4月27日 | 衆院本会議で改正刑事訴訟法成立、即日施行 | |
| 産経新聞|時事通信 | ||
見直し論議
- 殺人事件被害者遺族の会「宙の会」 - 概略に「殺人事件に関して時効制度を廃止するよう刑事訴訟法の改正を求める」
- 『続きを見る』に、撤廃論、慎重論の思惑における詳細な記載あり
世界各国の時効制度
| 国 名 | 罪 | 時効期間 | 備 考 |
|---|---|---|---|
| アメリカ | 殺人 | 時効なし | その他の罪は州によって異なる |
| イギリス | 時効の概念なし | ||
| フランス | 殺人などの重罪 | 10年 | 停止措置あり |
| ドイツ | 殺人 | 20年か30年(原則) | ナチスによる殺人や動機が悪質な殺人はなし |
| イタリア | その罪の最大の懲役刑に匹敵 | 多重殺人や性犯罪を伴う殺人など、 最高刑で終身刑が科せられる罪の場合には時効なし | |
| 毎日新聞 「時効」よ止まれ:殺人と時効 各国制度から | |||
解説
- おはようコラム 「問い直される時効制度」 - NHK解説委員室ブログ(2009年3月2日)
- 凶悪・重大犯罪の公訴時効の在り方について〜制度見直しの方向性〜(PDFファイル) - 法務省
特集
- 忘れない 「時効」よ止まれ - 毎日新聞
時効停止の規定
- 短期の海外滞在でも時効停止 最高裁が初判断 - 47NEWS(2009年10月22日)
- 『続きを見る』に、刑事訴訟法・第255条の条文記載あり
意識調査、アンケート
- 「殺人は時効撤廃、殺人以外で人を死亡させた罪は時効延長」 この刑訴法改正案に賛成ですか、反対ですか? - goo ニュース畑(2010年3月17日-4月14日)
- 「殺人は時効廃止」今国会に改正案提出の方針 殺人罪の時効廃止に賛成ですか、反対ですか? - goo ニュース畑(2010年2月10日-3月10日)
- 殺人など重大事件の時効廃止に賛成? - livedoor ニュース ネットリサーチ(2009年7月18日-9月20日)
- 重大事件の時効、55%が撤廃希望 - クリックリサーチ(2009年4月3日-13日)
時効に関する刑事訴訟法の条文
- 『続きを見る』に、改定前後の条文、関連条文の記載あり
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