お産の安全と産科医不足

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医療訴訟や過酷な労働条件を背景に産科医が不足。妊婦の救急搬送受け入れ拒否や出産難民など問題が山積。[関連情報]

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産科医不足の現状

主な診療科別医師数推移
主な診療科別医師数推移
産婦人科医医師の推移(全国平均比)
産婦人科医医師の推移(全国平均比)
日本産科婦人科学会によると産科医が病院にいる時間(在院時間)は月平均295時間(PDFファイル)で、緊急時の電話対応のための待ち時間は月144時間にのぼる(2008年9月29日付けの報告と解説)。
「ベッドが満床」「医師が足りない」などの理由で119番通報したが搬送先が決まらず妊婦がたらい回しになるケースがある。2008(平成20)年にも26回断られたケースが。
また厚生労働省が2005(平成17)年時点で全国に約6,000か所と発表していた分娩施設が、実際には約3,000か所に過ぎないことが判明。

産科医不足の原因

1994年から2004年の間に医師総数は16%増加したのに対し、産科医は9%減少。「分娩はリスク幅が大きい」というイメージで若い医師が敬遠する傾向にあり、不規則で過酷な労働、報酬の低さ、訴訟の多さなどがその原因となっている。産科は帝王切開などを行う外科であり、若い女性や赤ちゃんなど余命が長いこともあり、死亡にいたった場合の訴訟の費用も大きい。(ザ・ファクタ、All About)

安全なお産への対応策

産科受難時代にあるべき妊婦の心構え

妊娠をしたらすみやかにかかりつけ医を持つことが重要。未受診妊婦の場合、救急搬送の受け入れが敬遠される可能性がある。(All About ガイド記事「未受診妊婦にならないで」(2007年9月26日))
妊婦健康診査の重要性
厚生労働省では、妊娠したら妊婦健康診査を必ず受けるよう推奨。妊娠中は、ふだんより一層健康に気をつけなければならず、妊婦健診を受けることで、病気などに早く気づき、早く対応することができるとし、また、少なくとも毎月1回(妊娠24週(第7か月)以降には2回以上、さらに妊娠36週(第10月)以降は毎週1回)、医療機関などで健康診査を受けるよう指導している。

産科医療補償制度の創設

分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児に対する補償の機能と脳性麻痺の原因分析・再発防止の機能とを併せ持つ制度として創設された。分娩機関が本制度に未加入だったことにより、本来、補償されるべき脳性麻痺児が補償を受けることができないという事態は防ぐべきとし。すべての分娩機関が「産科医療補償制度」に加入する必要がある、とする制度である。
目的
  • 分娩に関連して発症した脳性麻痺児およびその家族の経済的負担を補償
  • 脳性麻痺発症の原因分析を行い、将来の脳性麻痺の予防に資する情報を提供
  • 紛争の防止・早期解決および産科医療の質の向上を図る
産科医療補償制度 | 全国都道府県制度加入分娩機関の一覧 - 財団法人日本医療機能評価機構

院内助産院システム

正常産は助産師がケアし、リスクのある場合は産科医が医療対応する。欧・豪型のシステムを参考に、産科医不足が叫ばれ始めた数年前から、助産師外来や院内助産所を設ける病院が増えている。助産師は正常な妊娠・出産に対してのケアが許可されている国家資格。厚生労働省も普及に力を入れている。(All About 「お産の新しい選択肢、院内助産院システム」(2009年1月20日))

周産期医療体制等の調査結果

最近のお産事情

夫婦の生活様式が多様化するにつれ、お産のあり方も時代と共に変化。立会い出産から、無痛分娩、フリースタイル出産、と今や産み方も選ぶ時代となった。(All About 「私たちらしい産み方、どう選ぶ」)。

自宅で出産

助産師が近隣に居る場合には、妊婦の希望や助産師との相談で、自宅での出産も可能である。もともと、出産自体が「病院でなければならない」と限定された事でもなく、自宅出産を支援している団体もある。

女性が求める妊娠・出産・産後のケア

厚労省「こども家庭総合研究」の2002年のアンケート結果(妊産婦1500人が対象)では、女性が周産期ケア施策に求めているのは「1対1の継続的なケア」「助産師のケア」など。具体的なケアの中身としては「出産準備教育の充実」「女性の希望に柔軟に対応する施設方針」「処置・治療への納得のいく説明」などが上がった。(kotobank

統計データ

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