福島第1原発事故

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東日本大震災の被害により放射性物質が漏出し、国際評価尺度でチェルノブイリと同じ「レベル7」に。[関連情報]

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原発事故の概要

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震の発生を受け、運転中だった1号機から3号機が自動停止。停止後も冷却し続ける必要があったものの、地震の影響で送電線からの電気供給が途絶えたため、バックアップ用の非常用ディーゼル発電機が自動起動し、原子炉の冷却を行った。
しかし、その後約13メートルと推定される巨大な津波に襲われ、非常用電源などの設備が冠水。原子炉を冷却することができなくなり、その結果、原子炉建屋の爆発や放射性物質の外部への放出を引き起こした(東京電力「中間報告書」より抜粋・要約)。

事故原因の検証

電源喪失〜爆発

メルトダウン

政府、東京電力などの発表

米NRCが事故直後の議事録公開

各原子炉で起きた事象

原子炉事 象摘 要
1号機水素爆発・[映像]福島第1原発で爆発と白煙 4人ケガ(2011年3月12日)
福島第一1号機、核燃料の7割破損…東電試算(2011年3月16日)
1号機、核燃料3分の2以上溶融の可能性も(2011年3月24日)
福島第1原発 炉心溶融をめぐる経緯(2011年4月13日)
2号機爆発爆発音の2号機、何が起きた?…専門家の見方(2011年3月15日)
福島2号機 「冷却」に欠陥、致命傷 安全3原則、破綻(2011年3月15日)
3号機水素爆発福島第一原発3号機の水素爆発、けがは11人(2011年3月14日)
・【画像】爆発する福島第1原発3号機(2011年3月14日)
4号機爆発・火災・高濃度放射能漏れ 福島4号機で水素爆発(2011年3月15日)
福島第1原発4号機、燃料プールの水温上昇(2011年3月15日)
福島第一4号機で火災、爆発音も…屋根には損傷(2011年3月15日)
福島第一原発4号機、超高濃度放射能が拡散(2011年3月15日)
・4号機爆発「3号機排気で」裏付け(2011年8月28日)
毎日新聞|読売新聞|産経新聞|日本テレビ|時事通信

国際原子力事象評価尺度(INES)レベル7と暫定評価

チェルノブイリとの比較

INESについて

国際原子力事象評価尺度(International Nuclear Event Scale : [INES]と略す。)とは、原子力発電所などで発生した事故・故障などの影響の度合いを簡明かつ客観的に判断出来るように示した評価尺度である。
INESは、事故や事象を安全上重要ではない事象レベル0から、チェルノブイリ事故に相当する重大な事故レベル7までの8段階に分けている。

国際原子力事象評価尺度(INES) - 財団法人 原子力安全技術センター

レベル7は妥当か

1、2、3号機の炉心溶融(メルトダウン)

炉心溶融(メルトダウン)が進行すると、最悪の場合、原子炉圧力容器などが破損され、放射性物質が周囲に拡散する可能性がある。よって、あらゆる手を尽くし、炉心溶融を抑えることが必要かつ最重要。
原子炉メルトダウンが始まった時期ソース
1号機津波に襲われた約4時間後の3月11日夜に炉心溶融が始まった。メルトダウンは3月11日…初動の遅れ裏付け - 読売新聞(2011年5月16日)
2号機原子炉圧力容器内の冷却水が失われていた場合、2号機は地震から約101時間後の3月15日午後8時ごろ、3号機では約60時間後の同14日午前3時ごろ、「炉心溶融」していたと発表。【解説】メルトダウンに至る経過  解析結果 - NHK「かぶん」ブログ(2011年5月16日)
3号機

5月にメルトダウンを公表

福島第1原発1号機で、燃料棒が冷却水から完全に露出して溶け落ち、格納容器に漏れた可能性があると発表した。

1、2号機の格納容器に穴の可能性

深刻度

国際原子力事故評価尺度の暫定値

すぐに石棺などで閉じ込めない理由

施設の中には、除熱が必要な使用済燃料、水素ガスを発生させる物質などが残されている。これらを取り除かないまま建物を閉じ込めてしまうと、発熱や水素爆発の可能性があるため、すぐには閉じ込められない。
All About「エネルギー事情」ガイド記事「福島の原子力事故」(2011年4月5日)

アメリカの支援・協力

使用済み核燃料保管プールの核燃料

第1原発4号機は原子炉の定期検査のため、燃料棒(燃料集合体)を原子炉から使用済み核燃料保管プールに移動し、冷却していた。保管プールの冷却水循環装置が停止すると、燃料棒の冷却が出来なくなり、徐々に水位が低下する。使用済み核燃料保管プールは原子炉圧力容器や格納容器に保護されている原子炉よりも気密性が低いため、放射性物質拡散の可能性は、炉心で燃料が露出している1〜3号機の原子炉と共に4号機や建屋の破損の程度が大きい3号機の保管プールの方も深刻な状態。
保管プールの水を補給するため、自衛隊、警察、消防、東電などが消防車などを使い3月17日から3号機へ、3月20日から4号機へ放水を始めた。

核燃料集合体数

場 所3号機4号機5号機6号機共用プール
核燃料集合体数514体1331体946体876体6375体
  • 4号機は、定期検査中で原子炉から移動させた使用済みでない一時保管の燃料集合体も含まれているため、3号機より保管プールでの総数が多くなっている。
  • 使用済み燃料、共用プールにあと6400本 - 読売新聞(2011年3月18日)

原子力緊急事態・時系列(3月11日〜14日)

2011年3月11日、福島第1原発は、地震の揺れを検知してすべて停止。1〜3号機の緊急炉心冷却装置(ECCS)稼働用の非常電源が故障。政府は原子力災害対策特措法に基づき、原子力緊急事態を宣言。12日、第1原発1号機で水素爆発。13日、3号機の燃料棒が露出。14日、福島第1原発3号機で水素爆発。

原子力緊急事態・時系列(3月15日〜18日)

3月15日、2号機で爆発音。4号機で爆発、火災発生(自然鎮火)。福島第2原発1〜4号機の全ての原子炉が「冷温停止」で安全停止。16日、第1原発4号機で再度火災発生(自然鎮火)。17日、陸自ヘリCH47による空中からの放水。警視庁、空自による地上から3号機への放水。18日、地上から3号機への放水を空自が再開。東電職員も米軍提供の高圧放水車で3号機へ放水。電源復旧に向けた作業に着手。
福島第1原発1号機〜3号機について、原子炉を冷却するため、港から直接海水を取水し、ポンプで原子炉内へ注水を継続。

原子力緊急事態・時系列(3月19日〜23日)

3月19日、東京消防庁による地上からの3号機への放水。20日、自衛隊による地上からの4号機への放水。21日、東京消防庁による3号機への放水。自衛隊による地上からの4号機への放水。22日、東京消防庁などによる3号機への放水。東電による地上からの4号機への放水。3号機中央制御室に通電。23日、東電による地上からの4号機への放水。1号機中央制御室に通電。
第1原発1号機〜3号機について、原子炉を冷却するため、港から直接海水を取水し、ポンプで原子炉内へ注水を継続。電源回復に向けての作業を継続。

原子力緊急事態・時系列(3月24日〜27日)

3月24日、東電による地上からの3号機への放水。1号機の中央制御室に外部電源を供給。3号機タービン建屋内で作業員3人が被曝。東電による4号機への放水。25日、朝、3号機タービン建屋B1F以外での復旧作業を再開。1号機、3号機原子炉への注水を海水から真水に切り替え。26日、2号機原子炉への注水を海水から真水に切り替え。1〜4号機のタービン建屋地下にある放射性物質を含む水たまりの排水作業に着手。2号機の中央制御室に外部電源を供給。27日、1号機タービン建屋地下1階の汚染水をポンプで汲み上げ「復水器」に注水する排水作業を開始。

原子力緊急事態・時系列(3月28日〜 )

3月28日、タービン建屋の外にある地下の作業用トンネルにも大量の汚染水があるのが分かる。被曝した作業員3人が退院。第1原発敷地内の土壌からプルトニウムを検出と発表。29日、4号機中央制御室に外部電源が供給され、照明が点灯。

原子力緊急事態宣言について

福島第一原発から半径10kmの範囲
福島第一原発から半径10kmの範囲

「原発議事録の未作成」何が問題か

主張・考え方(抜粋)発言者と原典
国家としてあるまじき行為、民主主義の根幹が否定された話である。ところがメディアは騒がない。日本は極めて静かである。本質的な問題を直視しようとしない国は「愚者の楽園」と言うしかない。田中良紹氏(ジャーナリスト) - 「愚者の楽園」(2012年1月24日)
これでは何を根拠に避難指示を決め、何を根拠に「健康に直ちに影響はないから屋内待機するように」と言ったのか、誰も検証できない。藤田正美氏(ニューズウィーク日本版 元編集長) - 「なぜ原子力災害対策本部の議事録がないのか」(2012年1月23日)
昨年4月に施行された公文書管理法は、国の活動の記録を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置づけ、行政機関の職員に公文書の作成を義務づけている。朝日新聞 - 「原発議事録―「検証」阻む政権の怠慢」(2012年1月26日)

特集サイト

沸騰水型原子炉の構造

世界の原子力発電所は軽水炉が主流となっている。これは原子炉の中で燃料のウランを核分裂させ、発生する熱によって水を蒸気に変え、この蒸気の力でタービンを回し、発電機で電気を起こす仕組み。東京電力では、原子炉で直接蒸気を発生させる沸騰水型原子炉(BWR)を採用しており、福島第一原発もこのタイプになる(東京電力「原子力発電のしくみ」)。燃料全体を収納している鋼鉄製の圧力容器(厚さ約16cm)の外側には、さらに鋼鉄製の格納容器(厚さ約3cm)、約1〜2mの厚いコンクリートで造られた原子炉建屋がある(東京電力「多重防護」)。

原発の多重防護

原子力発電は、万一事故が発生したとしても、放射性物質を外部に出さないような構造にするなど、「多重防護」の考え方にたって何重もの安全対策を施している。爆発事故を起こした東京電力福島第1原子力発電所の1号機は、原子炉建屋の最外壁が吹き飛ばされたものの、格納容器とウラン燃料を納めた原子炉圧力容器は無事だったという(iza)。

原発報道で使われる用語

法令

原子炉格納容器

圧力抑制室

放射線の単位

原発とメディア

放射能汚染(被ばく)

避難・生活情報など

原発や周辺地域の歴史

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