裁判員制度

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20歳以上の一般国民が裁判員として刑事裁判に参加する制度。2009年8月3日に初の裁判員裁判が開かれた。[関連情報]

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裁判員制度とは

国民が『裁判員』として刑事裁判に参加して、被告人の『(1)罪の有無、(2)有罪なら、(A)どのような刑を(B)どれぐらいの期間にするかなど』を裁判官と一緒に決める制度。原則として裁判官3人と裁判員6人の合議制。2004(平成16)年5月21日に成立した「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」により、2009(平成21)年5月21日から実施。

裁判員の役割

裁判員が関与するのは1審だけ

裁判員の守秘義務

「職務上知り得た秘密(判決時に意見が割れたかどうかや自分の発言など)」を漏らしてはならない義務が終生課され、破った場合には6カ月以下の懲役か50万円以下の罰金に処される可能性も(プロの裁判官には裁判員法上の罰則規定はない)。(kotobank

施行3年後の見直しに関する議論

裁判員法に規定

政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。(附則 第9条)

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律

社説・検証記事

市民団体などの提言

裁判員の選任

裁判員の選任方法

  1. 裁判員候補者名簿を作成(市町村の選挙管理委員会がくじで選ぶ)
  2. 調査票とともに候補者に郵便で通知(裁判員になれない人や辞退事由が認められる人を把握)
  3. 事件ごとに名簿の中からくじで(その事件の)裁判員候補者を選出
  4. 候補者に質問票とともに選任手続期日通知(呼出状)を送付
  5. 選任手続期日(裁判の当日)に集められた候補者の中から6人の裁判員を選任
解説

裁判員に選ばれる確率

裁判員候補者の名簿に記載される人は、全国平均で352人に1人。地域間格差が大きく、確率が最も高いのは大阪地方裁判所の211人に1人、最も確率が低いのは、秋田地裁の786人に1人と格差は約3.7倍。ただ、この名簿に載った人すべてが裁判員になるわけではなく、最終的に、裁判員として裁判に参加する確率は、年間で5000人に1人程度。なお、裁判員候補者の該当期間は1年。裁判員候補者名簿は毎年作り替えられる。(All Aboutより)

裁判員になることができない場合

禁錮以上の刑に処せられた者などの欠格事由(裁判員法14条)、司法関係者などの就職禁止事由(15条)、事件に関連する者などの不適格事由(17条)、裁判所が不公平な裁判をするおそれがあると認めた者(18条)、に該当する場合は、裁判員になることができない。

裁判員を辞退できる場合

一定の理由がある場合、裁判員となることについて辞退の申立てをすることができる(裁判員法第16条)。

裁判員候補者の注意事項

裁判員休暇

従業員が裁判員となるために仕事を休むことは、公民権の行使として法律上認められているので、従業員が裁判員に選ばれた場合、企業は従業員の休暇取得を認めなければならない。
All About「裁判員制度」ガイド記事「裁判員制度で就業規則を変更する大手企業の例」(2009年7月30日)

養育者への支援環境

託児所が未設置な裁判所
養育者に対する参加支援は環境整備の段階のため、居住する自治体に受け入れ先の有無を相談することが大事。自治体の保育園に空きがあり自治体が承諾すれば、一時保育などで受け入れが可能。(All About 「裁判員制度、育児中の人はどうするの」(2008年12月22日))

裁判員選任により生じる確定申告の義務

フリーランサーや自営業者は要注意
裁判所に出頭した場合に支給される旅費や日当、宿泊料は税務上、雑所得の総収入金額となり、必要経費として処理しなくてはならない。フリーランサーや自営業者など、毎年確定申告書を提出している人は、申告漏れにならないよう注意が必要。(All About 「裁判員制度にまつわる税務」(2009年5月11日))

裁判員裁判対象となる事件

一  死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件
二  裁判所法第二十六条第二項第二号に掲げる事件であって、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係るもの(前号に該当するものを除く。)

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律 第2条

上記の要件に該当する事件が対象となる。

裁判員裁判の状況

2011年に行われた裁判員裁判に関して

2010年に行われた裁判員裁判に関して

裁判員制度開始から1年

裁判員制度開始から2年

検察求刑で死刑の可能性がある裁判員裁判

事 件罪・死者数検察求刑判 決裁判所判決日
広島夫婦殺害事件強盗殺人2広島地裁
大阪母娘殺害事件殺人2大阪地裁
大阪和泉元社長夫婦強殺事件強盗殺人2大阪地裁堺支部
鳥取連続不審死事件強盗殺人2鳥取地裁
結婚詐欺・連続不審死事件殺人3さいたま地裁2012年4月13日
長野一家3人強殺事件(斎田被告)強盗殺人3長野地裁2012年3月27日
横浜・埼玉連続偽装殺人事件(新井被告)殺人2さいたま地裁2012年2月24日
Yahoo!トピックス|検察求刑で死刑の可能性が高い事件 - まさかりの部屋

裁判員裁判終了(上訴及び刑確定)の死刑求刑事件裁判

死刑求刑の15被告に対して、死刑判決12人、無期懲役判決2人、無罪判決1人。内、死刑確定2人、無期懲役確定2人(2011年12月27日まで)。

死刑求刑と裁判員裁判

重大事件を扱う裁判員制度は、死刑という極刑を下すかどうかの判断が裁判員に求められる。このため、一般から選ばれた裁判員にとって心理的負担が大きいとの指摘が制度開始前からあった。実際に死刑求刑が相次衣でいることについて、どのように考えればよいのか。

信念を貫けず死刑に評決を変えた場合の精神的負担はその比ではありません。

死刑判決は全員一致であればよいか(弁護士 猪野亨のブログ・2011年2月22日)

緊急には日本弁護士会が主張しているように、死刑判決は全員一致を原則とするなどの改正が必要だと思うが、やはり根本的には「死刑制度」そのものを問う議論が生まれないといけないと思う。

裁判員制度と死刑制度(Looper's Log・2011年1月18日)

どういう考えの人間が裁判員に選ばれるかで、どんな凶悪な殺人犯でも死刑を回避する可能性がでてきたり、逆に万が一冤罪可能性がある者を13階段へ向かわせてしまう可能性もあるわけです。こんな博打は洒落になりません。

裁判員制度の廃止を要求する(増田正ゼミブログ@高崎経済大・2010年11月10日)

裁判員裁判報道に批判も

死刑求刑に対する判断を求められる裁判員の苦悩に焦点をあてた報道の仕方や、制度開始前と制度開始後で報道の姿勢や内容に変化が見られるという指摘や批判もある。

裁判員制度じゃなければきっとマスコミは、死刑を煽っていた。加害者の残虐性と被害者の悲しみを前面に押し出していた。

裁判員判決と報道(わしのメモ帳・11月2日)

事件と罪と量刑そのものがクローズアップされるべきなのに、裁判員の心情や苦しみを伝えることで、相対的に事件の本質の部分が軽視されてしまっているのだ。

「裁判員の負担」死刑求刑裁判の報道がおかしい(ナナメ180度・11月28日)

裁判員候補者名簿への記載

全国の地方裁判所は、毎年、選挙管理委員会から送付された裁判員候補者予定者名簿に基づいて裁判員候補者名簿を作成し、該当者に通知する。
最高裁判所では、不審な電話や郵便物への注意、裁判員候補者名簿に登録されたことの公表の禁止などの呼びかけをしている。

初の裁判員裁判

これまでの対象事件裁判との違い

手錠と腰縄
2009年8月3日の全国初の裁判員裁判では、裁判官と裁判員が入廷する前に被告が手錠と腰縄を外すことを7月27日に地裁、検察、弁護側の協議で決定。
判決

裁判員制度への反対・拒否

裁判員は裁判に出席する義務があり、正当な理由がないのに裁判所に出頭しない場合には、「10万円以下の過料の制裁を受けることがある」とされるが、反対する動きや「罰則はない」とする専門家もいる。

裁判員制度の憲法判断

憲法は裁判官のみの裁判を想定しており、裁判員制度は被告の裁判を受ける権利を侵害するとして、違憲性が争われていたが、2010年4月22日の東京高裁で「裁判員制度は憲法上の要請に沿うもので、刑事被告人の権利を侵害するものではない」との判断を示し、被告側控訴を棄却。

市民が刑事司法手続に参加する制度

裁判員制度と類似した制度との比較

裁判員制度に似た制度として、陪審制(小陪審/審理陪審)と参審制がある。選ばれた市民に課せられる役割等は次のようになる。
陪審制参審制裁判員制度(今回導入)
裁判官の評議への参加 ×  ○  ○ 
市民の事実認定(有罪か否かを決める) ○  ○※ ○※
市民の法律評価 ×  ○※ ×
市民の量刑決定(有罪の場合、処罰の重みを決める) × ○※ ○※
 ※は裁判官と合同で決定する事項
(参考:All About 「裁判員制度ってどんなもの」など)

コラム

アンケート・意識調査

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