被災地のがれき処理

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東日本大震災では大量のがれきが問題に。国は撤去費用をほぼ全額国庫負担とする方針。[関連情報]

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がれきの広域処理

現状

2012年2月17日現在、国は早期復旧にこの一部を全国の自治体で協力して処理する広域処理を掲げるが、震災がれきを受け入れているのは、山形県と東京都だけ東京電力福島第1原発事故が起きた福島県のがれきは対象外だが、放射性物質への懸念から住民が反発し、協力は進んでいない。毎日新聞の調査によると、処理に必要な焼却施設を持つ自治体などに受け入れ要請をしているのは10都府県にとどまり、13県は要請の検討もしていない

賛否

記事見出しサイト名内容・抜粋
焦点/震災11ヵ月がれき山積み/進まぬ広域処理「放射能」に拒否反応(2012年2月12日)河北新報・環境省が2月に公表した資料によると、岩手県のがれき推定量は約476万トン、宮城県は約1569万トンに上る。宮城県の一般廃棄物の19年分、岩手県でも11年分という膨大な量だ。岩手県の工藤孝男環境生活部長は「がれき処理は被災地にとって復興の1丁目1番地」と語る。
・名乗りを上げた自治体での住民の猛反発
・岩手の被災地の声
・颯田尚哉岩手大農学部教授の話「原発事故後の放射性物質の広がりや放射性セシウム濃度といった科学的なデータを見ると、がれきの放射線量は気にしなくていい。不安は心の問題で、何が怖いかは個人によって異なるが、適正に処理されれば、生活圏で被ばく量は上昇しないということを冷静に理解してほしい。行政も処理実績の情報を粘り強く発信し、不安を信頼に変えていく努力が必要だ」
クローズアップ2012:難航、震災がれき処理 住民不安、重しに(2012年2月17日)毎日新聞・神奈川、東京、山形の実情
・広域処理を担当する環境省廃棄物対策課の戸惑い
・各県担当者の声
被災地のがれき受け入れ 分担処理に自治体苦悩(2011年10月14日)神戸新聞・阪神・淡路大震災では、倒壊家屋など約1400万トンのがれきが発生。横浜市などが分担処理を担い、焼却や埋め立てにより約3年で処理した
・山内知也・神戸大大学院教授(放射線計測学)の話「がれきの放射性物質は燃やすことで濃度が高まる。焼却で数値がどのように変わるかなど詳細が明らかになった段階で受け入れの可否を検討すべきだ」
がれき処理(2012年1月24日)読売新聞・山形県は、昨年7月から7市町で宮城県のがれきを受け入れている。それでも11月末までの処理量は約4万5000トンに過ぎない
・福島大の難波謙二教授(環境システム管理)の話「科学的には、きちんと焼却処分すれば、放射性物質が拡散することはない。説明を尽くして住民の理解を得るしかない」
署名用配布チラシが出来ました。(2012年1月22日)神奈川を瓦礫から守る会がれき受け入れに反対する5つの理由
震災がれき処理加速のカギを握る広域連携促進(2011年10月31日)エコロジーエクスプレス・環境省は既に都道府県に対して、「放射性物質濃度が搬入前に1キロ当たり240ベクレル以下であれば、焼却後も埋め立て基準値の同8千ベクレルを超えることはない」との受入処理に係る指針を示している。少なくとも同指針は科学的な知見を踏まえた安全性の確保に対しては十分な配慮がなされている。ただし、「安全」と「安心」は完全に違う次元の課題である。国民的な放射性物質への不安の高まりは、科学的な検証結果等を踏まえた論理的な議論の水準をはるかに超えており、各地の住民感情は「0ベクレルであることが確認されない限り、受入を認めるべきではない」という主張にまで発展してしまっている。すなわち、今必要なことは先進的な実践事例を創出するとともに、徹底的な情報公開を通じて人々の感性に訴える「安心」を生み出すことであり、広域連携を通じたがれき処理加速の成否はその2点にかかっているのである
(2012年2月17日)

課題

広域処理か現地処理か広域処理を進めることができるかどうか
放射性物質の安全性国が説明する放射性物質の8000べクレル/kg以下の安全性について住民の納得が得られるのか
福島の除染とがれき処理被災地を支援したいという気持ちが強くても、放射性物質が含まれたがれきの受け入れとなると難しい
時論公論 「汚染がれき・処理の課題」 - NHK解説委員室(2011年8月31日)
受け入れ先の不安
国の「説明不足」を指摘する声

東京都の受け入れと処理の流れ

都は9月に岩手県と協定を締結。年度内に計1万1千トンを受け入れた。岩手、宮城のがれきを東北地方以外で受け入れるのは初。(47NEWS「宮古の震災がれき、東京へ搬出 広域処理1号」2011年11月2日))
処理の流れ(女川町の例)

山形県のがれき受け入れ

静岡県島田市のがれきの受け入れ

岩手県山田町のがれき10トンの試験焼却を2012年2月17日に終え、桜井勝郎市長が安全性に問題がないことを確認の上、3月中にも正式受け入れを表明する

福島県内のがれきの処理

がれきの全体の量は

ヘドロの処理について

ヘドロ処理分も含め、がれきなど災害廃棄物処理に対する補助金として、今年度の1次補正予算に計上していたが、ヘドロの量が予想以上に多いことから、改めて3次補正で対応することに。

1次補正案でのがれきなど災害廃棄物の処理費は3519億円

7月に環境省がヘドロの処理に関して指針

がれき同様、処理が自治体の大きな負担に

ヘドロの危険性と処理作業

汚泥

土などに付着した放射性物質が雨で流され、各地の下水処理施設で汚泥として蓄積し、問題に。

処理基準

国が示した汚染汚泥についての取り扱い
10万ベクレル超放射線を遮へいできる施設内で保管
10万-8千ベクレル超管理型処分場で借り置きが可能
8千ベクレル以下跡地を宅地処分しないことを条件に処分場で埋め立てが可能
200ベクレル以下肥料として再利用が可能
500ベクレル以下セメントなどへの再利用が可能
2011年8月13日付産経新聞

下水処理施設などでは保管に限界も

放射能を出す焼却灰の処理

8千ベクレル超は国が処理との方針案

環境省が東京電力福島第1原発事故で放射性物質に汚染された廃棄物のうち、放射性セシウム濃度が1キログラム当たり8千ベクレルを超える焼却灰や汚泥などの「指定廃棄物」について、国が処理するとの基準案を同省の有識者検討会に示した。

10万ベクレル以上の放射能を出す焼却灰

2011年9月25日に環境省はこれまで処理方法の決まっていなかった1キログラム当たり10万ベクレルを超える放射性セシウムを含む焼却灰についても、放射性物質の流出を防止する措置を取れば、埋め立て処理を認める方針を決めた。

8000ベクレルから10万ベクレルの放射能を出す焼却灰

2011年8月31日に環境省が一般廃棄物最終処分場での埋め立て処理を認める方針を通知。焼却灰をセメント固化し、雨水の浸入を防ぐ措置をした処分場での埋め立てを要請している。(汚染がれきの焼却灰、セメント固化で処理 - オルタナ(2011年9月2日))

焼却灰めぐり対応に苦慮

がれきやヘドロの処理が難航

時間がかかるのは仕方がないという意見も

  • 福島第一原発周辺で感じたこと - がれき処理の主体である地方自治体は本当によくやっていると感じる。部外者にとってはがれきであっても、被災者の方々にとっては思い出が詰まった貴重な品々が埋まっている、安易には捨てがたいもの。津波のがれきは広範囲に散らばり、所有者の特定がが難しいことも作業を困難にしている。BLOGOS(2011年8月3日)

環境省の指針

可燃物の焼却について木くず等の可燃物について、十分な能力を有する排ガス処理装置が設置されている施設で焼却処理が行われる場合には、安全に処理を行うことが可能。
一時保管・取扱い注意放射性物質による作業者への影響を抑制するため、一日の作業終了後の覆土である即日覆土ではなく、より頻繁な覆土を行うことが望ましい。主灰を扱う作業時間を制限することが必要となる場合もある。また、一時保管の場所は、周辺の居住地域から適切な距離をとることとする。
再生利用について今回の原子力発電所事故の影響を受けて放射性物質により汚染されたおそれのある災害廃棄物であっても、市場に流通する前にクリアランスレベルの設定に用いた基準(10μSv/年)以下になるよう、放射性物質の濃度が適切に管理されていれば再生利用が可能である。

被災地のがれき処理対策

海上・水中のがれきの処理

がれき処理支援

がれき等の撤去の実施画像等

宮城県気仙沼市被災画像
宮城県気仙沼市被災画像
宮城県気仙沼市震災から2か月後の現地画像。かなり片付いた方と地元の方の談。2011年5月18日撮影。
がれき撤去の困難性
がれき撤去の困難性
撤去作業における解体中に冷蔵工場が炎上。6時間に渡り燃え続ける。2011年5月21日撮影。

がれき処理特措法

被災地のがれきを国が市町村に代わって処理できることなどを盛り込んだ「がれき処理特別措置法案」が2011年8月12日に成立。与野党の修正協議で、処理費用の国庫補助率を平均86.5%から95%に引き上げることを付帯決議に盛り込んだ。残る5%は地方交付税などで手当てし、地方負担はゼロに(朝日新聞)。
政府と野党4党がそれぞれ提出していたがれき処理のための法案は廃案に(読売新聞)。
政府案処理費用は、道路などの公共事業と同様に、市町村に一定の負担を求める。対象は大震災で被災した青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、千葉、新潟、長野の9県148市町村。市町村長から要請があればがれきの収集から運搬などを国が直接代行できると規定。産経新聞(2011年7月6日)
野党案(自公など4党)がれき処理費用を全額国庫負担とし、被災自治体の要請を受ければ国が処理を代行する。産経新聞 - (2011年7月1日)

現状の災害廃棄物処理事業の特例

  • 災害廃棄物処理事業の特例 - 地方負担分の全額について、災害対策債により対処する。同災害廃棄物処理事業の取扱いについてのQ&Aも。環境省

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